【ドラゴンボール考察 少年悟空時代の戦闘概念】

<天龍の強さ(※アニメ版を含めた解釈)>

ここまでの考察の流れで適切に解釈されるもう1つの例として、アニメ版で悟空が第22回大会に向けた3年間の修業中に出会った天龍の強さがあります。
天龍は豹牙流の使い手で悟空と肉弾戦で一進一退の攻防を繰り広げ、体をコマのように回転させる技(悟空がナム戦で使った回転技に類似)で悟空の多重残像拳を撃ち破ってふっとばすなど、かなりの実力者でした。
決着も接戦の末のもので桃白白以上に苦戦した相手だったようにも思えます。

もしこの時の悟空を戦闘力で亀仙人の圧倒1つ分上といったとらえかたをしてしまったら、天龍の戦闘力は亀仙人を明確に上回るほどの強さとなってしまいます。
それどころか桃白白をわずかに上回っていたとしてもおかしくありません。

しかしその見方は厳しいものがあるのではないかと思う。

そして悟空(カリン塔修業後)・桃白白・悟飯じいちゃん・亀仙人の4者が戦闘力的にはほぼ同格で、格闘ゲームのように異なる戦闘技術で競われる関係と考えると、天龍もその一角となって無理のない見方となります。

また天龍と同じ都に住む「珍大拳」というもう1人の有名な武道家。
(珍家星極拳の使い手で、悟空と同じくらいの年齢の「珍小拳」という息子が存在)

悟空との手合わせでは、両者とも険しい表情で飛びかかる機会を慎重に伺い、その直後の動きで両者が空中で交差しながら互いに一撃を見舞うというものでした。
しかし大拳はもともと病を抱えていたためにこの直後に咳き込んで試合は中断。
翌日に予定されていた天龍との御前試合も断念し、悟空が代役として試合にのぞむ展開へと発展していきます。

天龍も大拳との試合に向けて自信満々の意気込みを見せながら、代役の悟空に敗北した後は、
「わたしも慢心しておった。これを期に大拳先生に鍛えなおしてもらうつもりじゃ」
と態度を改めていることから、大拳も天龍より劣っているものではないと推測します。
戦闘力的にも大拳は悟空や天龍とほぼ同水準くらいと判断していいのではないかと思う。

また天龍の試合前の自信は、第22回大会の決勝を前に天津飯が自信満々で悟空に負けることなど微塵も考えていなかったケース、
人造人間編でベジータが悟空に追いついて勝てる気満々でいたケース、
これらと同じものではないかと判断します。

「悟空(カリン塔修業後)」「桃白白」「悟飯じいちゃん」「亀仙人」「天龍」「珍大拳」
この6者は戦闘力的にはほぼ同格で、異なる戦闘スタイルによって競われる関係ではないかと推測します。


※注

この考察は原作とアニメをゴチャマゼにして解釈するというものではありません。
あくまで原作だけで導き出した考察内容が、アニメ版のストーリー解釈にも組み合うものになっているということで例に上げました。




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