【ドラゴンボール考察 気と戦闘力の関係】

<必殺技の威力システム(1)>

−1−

戦士たちの使う必殺技について考えていきます。

ベジータは「ギャリック砲」「ビッグバンアタック」「ファイナルフラッシュ」と次々と新技を開発してきました。
GTでは「ファイナルシャインアタック」という、さらなる新必殺技も登場しています。
これらは技レベルがあがっているのかそうでないのか・・。

普通に考えると「ギャリック砲<ビックバンアタック<ファイナルフラッシュ」とも思えます。
格闘ゲームでも「ビックバンアタック<ファイナルフラッシュ」という扱われ方をしています。

しかしその一方で、これらの技はいずれも同レベルなのではないかという考えられる側面もあります。

まずギャリック砲は瞬殺される相手にでもまともに炸裂させると大ダメージ(5割差で小ダメージ)という必殺技耐久法則に該当するものです。
そしてファイナルフラッシュも瞬殺される相手にでもまともに炸裂させると大ダメージ(5割差で小ダメージ)という必殺技耐久法則に該当するものです。
そうなるとおそらくビックバンアタックも、これらと同じ必殺技耐久法則に該当するものではないかと推測されてきます。

ギャリック砲とかめはめ波が同レベルの技(戦闘力が互角なら互角の撃ち合いになる)と考えられるものでした。
それと同じく、ファイナルフラッシュとかめはめ波も同レベルの技(戦闘力が互角なら互角の撃ち合いになる)と考えられるのではないかという見方です。

その見方だとギャリック砲とビックバンアタックとファイナルフラッシュは、ただ撃ち方を変えただけの同強力度の技ということになります。



−2−

ここで見ていきたいのが、ジンジャータウンでセルがピッコロに放ったかめはめ波についてです。

セルがサイヤ人戦の悟空の細胞を採取していたことを語った場面。

▽ピッコロ
「あのころの悟空か・・・。どうりで今のかめはめ波は大したことなかったわけだぜ・・・・・・」

これはどのような意味なのか・・。
ストレートに考えると、セルのかめはめ波はサイヤ人戦の悟空のかめはめ波と同じ威力と考えられてきます。
しかし本当にそうなのか。

サイヤ人戦の悟空のかめはめ波は、リクームにもまともにダメージが与えられない程度のものです。
そんな威力の技がいまさら超サイヤ人級のバトルの最中に出てくるのか・・。

戦闘序盤にピッコロがかわしたセルのはたき攻撃。
(手の形がパーで、ななめ下に振り下ろす攻撃)。
これは超サイヤ人級のバトルだけあって、50%フリーザだったら一撃で致命傷か死ぬくらいの威力はあるのではないかと思う。
そんな戦闘の中で飛び出したセルのかめはめ波が、リクームにまともに炸裂してもダメージを与えられないようなしょぼい威力という見方は不自然さを感じます。

そのような理由から、あのセルのかめはめ波は大した威力ではなかったとはいえ、それでも超サイヤ人級のバトルにふさわしい威力のものだったのではないかと考えました。



−3−

ではセルのかめはめ波がサイヤ人戦の悟空のかめはめ波レベルという言葉は、どのように解釈したらいいのか。

ここで参考にしたいのが、FC版DBZのRPGシリーズでの最高技の扱われ方です。

DBZ「強襲サイヤ人」でのギャリック砲は、まさにベジータの最大技と位置付けるのに相応しい恐るべき技となっています。
そしてDBZ3「烈戦人造人間」では、ビックバンアタックが「強襲サイヤ人」でいうギャリック砲のような最高レベルの恐るべき技として存在し、ギャリック砲はそれよりも影をひそめた技となっています。

そしてその次作の「サイヤ人絶滅計画」。
こちらではファイナルフラッシュが、強襲サイヤ人でいうギャリック砲や、列戦人造人間のビッグバンアタックのような最高レベルの技として存在し、ビッバンアタックはそれよりも影をひそめた技となっています。
そしてギャリック砲は、さらに下のしょぼい技へとなってしまっています。

しかししょぼい技に成り下がったギャリック砲とはいえ、セル編時期のベジータが放つだけあって、超サイヤ人級の闘いに活用されるのに相応しい威力(通常のエネルギー弾よりは威力が高いというくらい)のものにはなっています。

これを原作に当てはめると、セルゲーム時のベジータのギャリック砲は、この時期の戦闘レベルに相応しい技威力(通常のエネルギー弾よりは威力が高い)であるものの、33.3333・・・%の開きがあってもまともに炸裂させれば大ダメージになるほどの大技ではなくなっているという事になります。

そしてジンジャータウンでセルの放ったかめはめ波。
これもFC版「サイヤ人絶滅計画」でいう、ベジータのギャリック砲のようなものではないかと思う。
つまり超サイヤ人級のバトルで活用される技に相応しく、さすがにリクームにもダメージを与えられない程度の威力という事はないが、この時期のかめはめ波のような33.3333・・・%の開きがあってもまともに炸裂させれば大ダメージになるといった効果はないという事ではないかと考えます。



−4−

「ギャリック砲」「ビックバンアタック」「ファイナルフラッシュ」が、ただ撃ち方を変えただけの同じ技レベルのものだった場合、これらのエネルギー消費は同じということになります。
そして「ギャリック砲<ビックバンアタック<ファイナルフラッシュ」と考えた場合、エネルギー消費はだんだんと大きくなっていきます。

格闘ゲームで採用されているのは後者で、ファイナルフラッシュの方がビックバンアタックよりも強力なだけあって、エネルギー消費量もファイナルフラッシュの方が大きなものになっています。
FC版「烈戦人造人間」(RPGゲーム)でも、ビックバンアタックの方がギャリック砲よりも強力なだけあって、技消費値も大きなものになっています。

そして原作で考えた場合も、これらと同じで「ギャリック砲→ビックバンアタック→ファイナルフラッシュ」と新必殺技が出てくるにしたがってエネルギー消費量も増えていっているのではないかと考えました。



−5−

ではなぜギャリック砲もファイナルフラッシュも、瞬殺1つ分上の相手でもまともに炸裂させれば大ダメージを与えられるという同効果のものとなるのか。
それは戦闘力水準が上がっていくほど、総体力水準も高くなり、倒すためにはたくさんのダメージを与える必要が出てくるからではないかと思う。
RPGでザコキャラとラスボスでは、HPがまるでちがうというのと同じです。
また味方サイドのメンバーもレベルが上がるほど、HPも上がっていきます。
これはバビディの宇宙船のステージバトルで、ラディッツ戦悟空を倒して得られるダメージエネルギーとフリーザ戦悟空を倒して得られるダメージエネルギーは大きく異なるという形で反映されるものです。

強い者ほど倒すためにはたくさんのダメージを与えなければなりません。
HP300の者にとって180のダメージとは大ダメージといえるものです。
しかしHP3000の者にとって180のダメージとは大したものではありません。
『DB』もそれと同じで、戦闘力水準が上がっていく中で、同ダメージ量を維持していくだけでは、だんだんと効果が低いものになっていくということです。

ダメージの大きさの維持とは、比率によって計算されるものではないかと思う。
HP300の者にとっての180のダメージとは、比率では6割のダメージとなります。
よってそれと同等の大ダメージをHP3000の者に与えるには、同じく6割となる1800のダメージを与える必要があります。
したがってその技の消費エネルギーも大きくなっていきます。

地球来襲ベジータのギャリック砲とセル戦ベジータのファイナルフラッシュは、共に瞬殺1つ分上の者にでもまともに炸裂させれば大ダメージを与えられるものでありながら、技レベル(消費エネルギー量)が異なるというのはそういうことではないかと思います。



−6−

比率換算によるダメージ度合いとは、大雑把に痛みの強さとして反映されていると見ていいのではないかと思う。
下手側の強力必殺技をまともにくらって大ダメージとは、痛みもかなり強い状態と考えられます。
そして「ベジータvsリクーム」や「ピッコロvs強化第1セル」のような、下手側の強力必殺技をまともにくらっても小ダメージとは、痛みが小さい状態になるのではないかと推測します。

HP110の者が100のダメージをくらった時とは、一撃で体力が尽きる寸前に追い込まれたために痛みも強く、HP5000の者が100のダメージをくらった時というのは、まだまだ体力がありあまって元気に動ける状態のため、痛みも低いと判断していいのではないかと思う。

悟空の20倍界王拳かめはめ波をフリーザが瞬間的に70%ほどに引き上げて耐え切った場面。

▽フリーザ
「いまのは痛かった・・・。痛かったぞーーーーーっ!!!!!」

これも「√2倍差(41.4213・・・%差)」で、悟空が「大してきいちゃいねえ」と言っていることから、大ダメージではなく中ダメージくらいではないかと推測されるものです。
そして下手側の強力必殺技をまともにくらって中ダメージとなる時の大雑把な痛みの強さの目安として解釈していいものではないかと思う。

悟空が大猿ベジータに握り潰されて「ぎゃああああ〜〜〜っ!!!!」と悲鳴を上げていく時に消失していくダメージエネルギー量
仮に超3悟空が「ぎゃああああ〜〜〜っ!!!!」と悲鳴を上げるくらいの痛みを感じた時に消失していくダメージエネルギー量
これはかなり大きな差があるのではないかと推測します。

このように比率で換算されるダメージの大きさとは、大雑把な痛みの強さの目安として反映されるものになると考えます。


【考察用造語】

●ダメージエネルギー量
ダメージを受けることで消失するエネルギー量。
(バビディの宇宙船のステージバトルだったら、ダメージエネルギーとして吸収されていた量に換算される)

●ダメージ度合い
ダメージの大きさを総エネルギー量の比率で換算したもの。
(大雑把な痛みの大きさの目安にもなる)




−7−

技の威力とは、戦闘力が上がるほど、それに比例して強くなります。
したがって地球来襲ベジータがギャリック砲を瞬殺1つ分上(33.3333・・・%増)の者にまともに炸裂させた時のダメージ。
セルゲーム時のベジータがギャリック砲(地球来襲時と同じ消費エネルギー)を瞬殺1つ分上(33.3333・・・%増)の者にまともに炸裂させた時のダメージ。
これは共に同じものになります。
しかしそれはあくまでダメージエネルギー量の話です。

セルゲーム時期の戦闘力水準の者とは、サイヤ人編時期の者の戦闘力水準の者と比較して、よりたくさんのダメージを与えないと倒せないほど強力なものになっています。
したがってダメージエネルギー量を維持するだけでは、その効力は低いものになります。
HP300の者にとっては180のダメージは大きなものでも、HP3000の者にとっては180のダメージとは大したことがないというのと同じです。


仮に地球来襲ベジータのギャリック砲の消費エネルギーが「200」で、33.3333・・・%増の相手に与えられるダメージを「160」とします。
そうするとセル編ベジータがギャリック砲(消費エネルギー200)を33.3333・・・%増の相手にまともに炸裂させて与えられるダメージも「160」となります。
与えられるダメージエネルギー量は比例しますが、セル編時期の相手は体力(倒すまでに与えなければならないダメージエネルギー量)がはるかに高いため、比率換算するダメージ度合いは小さなものになります。

また与えられるダメージエネルギー量とは戦闘力差が開くほど小さくなり、戦闘力差が縮まるほど大きくなります。
よってセル編ベジータがギャリック砲(消費エネルギー200)を41.4123・・・%増(√2倍)の相手にまともに炸裂させた時のダメージは「160」よりも小さなものとなります。
そしてセル編ベジータがギャリック砲(消費エネルギー200)を15%増の相手にまともに炸裂させた時のダメージは「160」よりも大きなものとなります。
いずれも小ダメージの中でのダメージ差となります。

このようにダメージとは「ダメージエネルギー量」と「ダメージ度合い(比率換算)」の2つの視点を複合させて見ることが重要になるのではないかと考えます。




考察メニュー(気と戦闘力の関係2)
TOP
inserted by FC2 system