【ドラゴンボール 戦闘力考察関係】

<人造人間編のピッコロと19号・20号の強さ(1)>

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打倒人造人間に向けた戦士たちの3年間の修業の成果とは、最強の悟空やベジータが未来人造人間(初登場時のトランクスにとって遠い存在だった)に追いついてしまうほどの目覚しいものです。
戦闘力にすると人造人間編の超悟空・超ベジータは、初登場時のトランクスの2倍になります。

このパワーアップの目覚しさの証明となりそうなものが、もう1つあります。

ピッコロが20号を圧倒している場面。

▽ピッコロ
「本来の歴史ではふたりの人造人間にオレたちは全滅させられるはずだったらしいがな・・・・・・・・・。どうやら未来は変わってしまうようだな・・・・・・。
きさまらが思ったほどの強さではなかったのか。それともオレたちが強くなりすぎてしまったのか・・・」

これは少なくとも人造人間編のピッコロが、初登場時の超トランクスを上回っていなければ出てこない言葉なのではないかと思う。

「人造人間編ピッコロ>初登場時超トランクス」

さらにこの言葉を突き詰めていくと、最高時20号も初登場時の超トランクスを圧倒するくらいの強さはあると考えられてきます。

「人造人間編ピッコロ>最高時20号>超トランクス(初登場時)」

また後の考察を先取りしたものですが、20号よりも劣る超トランクスというのは、あくまで初登場時のことで、人造人間編超トランクスはピッコロ(20号を圧倒する)をさらに上回ると考えるものになります。

総合的には、
「人造人間編超悟空・超ベジータ《=未来18号》≧人造人間編超トランクス≧人造人間編ピッコロ>最高時20号>超悟空(地球帰還時)≧超トランクス(初登場時)」
という見方になります。

それについては後の考察テーマで、改めて行っていきます。



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現在の考えは、
「人造人間編超悟空・超ベジータ《=未来18号》>人造人間編ピッコロ>最高時20号>超トランクス(初登場時)」
というものです。

しかし連載当時の考えはこれとは大きく異なり、19号・20号(いずれも最高時)は100%フリーザより格下で、人造人間編ピッコロも超トランクス(初登場時)よりも確実に劣るというものでした。
確か「超トランクス(初登場時)>100%フリーザ>人造人間編ピッコロ>19号・20号(最高時)」
といった感じで見ていたと思います。

この辺は理屈よりも、あんなやられっぱなしのしょぼい19号・20号が、フリーザ親子を瞬殺して度肝を抜かせた超トランクスよりも強いなどということはあり得ないだろうといったものでした。
しかし19号・20号が超トランクス以上というストーリー構成は、それほどまでにあり得ないことなのか。
決してそうではないと思う。

なぜなら17号・18号が人造人間編の真の敵だったというのは後付け設定で、もともとは19号・20号が人造人間編の真の敵だったと考えられるからです。

トランクスが悟空に初めて出会って、人造人間のことを語った場面。

▽トランクス
「しかし究極の殺人マシンとして造られてしまったその人造人間19号と20号は生みの親のドクター・ゲロをも殺してしまった・・・。つまりただ殺戮と破壊だけを楽しみとする人造人間だけが残ってしまったのです・・・・・・」

これはこの時は19号・20号が真の敵の予定だったのではないかと、うすうす予感させてしまう場面なのではないかと思う。
そしてその見方を決定的にするものが、大全集の作者インタビューにあります。

●大全集2巻 神龍通信 座談会より

[鳥山]そんなこと言って鳥嶋さんひどいんですよ。ちょうどその頃、人造人間の19号と20号が登場した時です。もう担当でもなんでもないのにわざわざ家に電話してきて「やっと敵が出てきたと思ったら、ジジイとデブじゃないですか」ですもん(笑)。本当は19号と20号しか、出す予定なかったんですよ。

これらから、もともとの19号・20号とは、人造人間編の最後の敵として考えられたものだと判断できます。
またフリーザを超える超サイヤ人レベルという点から、作品最後の敵として見てもいいのではないかと推測します。


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ではシリーズラスボスとしての19号・20号とはどれほどの強さなのか。
人造人間構想とは、もともとのラスボスが19号・20号であったところから、17号・18号・16号に変化してきたというものです。
そして未来を地獄に変えた人造人間が、19号・20号ではなく、17号・18号であったというストーリーの流れ。
ここから作中の未来17号・18号とは、初期設定の19号・20号(ラスボスvar.)のポジションに入れ替わりで入ってきたと考えられるのではないかと思う。

「初期設定の19号・20号(ラスボスvar.)≒未来17号・18号」
※未来を地獄に変えた2人組の人造人間という共通要因

もともとの19号・20号(ラスボスvar.)とは、人造人間編の超悟空・超ベジータと白熱の激闘を繰り広げるレベルにあるものだと推測します。

そうすると初期設定の19号・20号(デブと老人の人造人間)は、初登場時の超トランクスをはるかに上回る強さと考えられます。
またシリーズのラスボスという性質を踏まえれば、人造人間編ピッコロでも勝ち目がないと考えていいように思う。

もし仮に「初期設定20号vs超トランクス(初登場時)」というバトルがあったら、トランクスは絶望的な力の差を見せつけられてなす術もなく完敗します。

そのような側面を踏まえると、外見的な雰囲気で19号・20号が超トランクス(初登場時)よりも強いなどということはあり得ないといった見方はなくなってくるのではないかと思う。

「初期設定20号(ラスボス設定var.)>ピッコロ(人造人間編)>作中の最高時20号>超トランクス(初登場時)」

20号のラスボスから引き立て役への設定変更とは、トランクス(初登場時)を上回るという共通の性質でありながら、優劣の幅が縮小したというものではないかと考えます。



 「初期設定20号(ラスボスvar.)vs超トランクス(初登場時)」の戦闘力差/およそ2倍

 「作中の最高時20号vs超トランクス(初登場時)」の戦闘力差/およそ33.3333・・・%差




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ここで改めて、
「きさまらが思ったほどの強さではなかったのか。それともオレたちが強くなりすぎてしまったのか・・・」
の言葉の意味について考えたいと思います。

【国語辞典より】

■それとも
前に上げた事柄と次に上げた事柄のうち、どちらかを選ぶ時に使う語。
例:「勉強するか、それとも遊ぶか」


「それとも」というのはどちらに対しても選択可能で迷ってしまう状況で使われる言葉です。

「きさまらが思ったほどの強さではなかったのか。それとも―――」
これは「思ったほどの強さではなかった」と断定できる状況ではないことを意味します。

そして「それともオレたちが強くなりすぎてしまったのか・・・」
これも断定できるものではありません。

「きさまらが思ったほどの強さではなかったのか。それともオレたちが強くなりすぎてしまったのか・・・」
これは前者とも後者とも受け取れる状況で出てくる言葉です。

ブウ編で悟空が超2に変身した場面。

▽ベジータ
「さすがだな。あの時の悟飯以上のパワーだ!」

またバビディの宇宙船で悟空たちがダーブラの強さを見立てていた場面。

▽悟空
「7年前にセルってヤツがいたんだけどあいつくらいの強さかな。たぶん・・・」

戦士たちは以前に会った者の強さを記憶することができます。
これらから人造人間編のピッコロも3年前にあった超トランクス(初登場時)の強さは覚えていると考えられます。
そしてもし20号(最高時)が初登場時の超トランクス以下だったら、「思ったほどの強さではなかった」と断定できる状況になってしまいます。

両方とも選択可能な状況で「思ったほどの強さではなかった」が正しかったとする状況とは、どのようなものなのか・・。

これはトランクスと人造人間の力の差を「ベジータvsリクーム」のような『100:150』くらいでイメージしていたのが、実際は1回目の「ベジータvs変身ザーボン」のような『100:125』くらいのものでしかなかった・・・
   ↓
「思ったほどの強さではなかった」

トランクスと人造人間の力の差を「ノーマル悟空vsフリーザ(50%)」のような『100:200』くらいでイメージしていたのが、実際は「ベジータvsキュイ」くらいの『100:133』くらいのものでしかなかった・・・
   ↓
「思ったほどの強さではなかった」

このようなものになるのではないかと思う。


また「ベジータvs19号」の対決が、始まろうとする場面。

▽ベジータ
「これまでのわずかな動きを見ていてわかった・・・・・・。きさまらはウワサほどとんでもないタマじゃなさそうだ」

これもそれと同じような流れで、とらえていいものではないかと思う。
大雑把な目安として、この時の19号は超トランクス(初登場時)とそれほど差がなく、両手のエネルギー吸収能力で差をつけるといったくらい。
そしてベジータのエネルギーを吸収した最高時の強さで、最高時の20号付近(超トランクスの圧倒1つ分上はある)になるものだと推測します。

総合的に、
「半分の力も出していない未来17号・18号(超トランクス以下)<最高時の19号・20号(超トランクス以上)」
くらいではないかと推測します。


続き:人造人間編のピッコロと19号・20号の強さ(2)



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