【ドラゴンボール 戦闘力考察関係】

<もともとの超1―3トランクス>

−1−

トランクスが完全体セル戦でベジータをさらに上回る形態として変身した超1−3とは、スピードダウンの失敗作とされるものです。

しかしこれは後付け設定で、もともとの超1−3とはスピードダウンという弱点もなく、正式に超1−2をさらに超えた形態として存在するものだったのではないかと考えました。

第386話「父を超えた超トランクス!」の終盤を見ていきます。

[完全体セルがトランクスとの闘いで引きつけられた隙を見てベジータを連れ去っていくクリリン]

セル「これでやっと心おきなく闘えるか?ベジータも連れていけたし・・・・・・・・・」
トランクス「!」
「意外だな。わかっていて見逃すとは・・・・・・」
セル「当然だ。わたしの興味はすでにあいつにはない。おまえの真の力にある」
トランクス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
セル「楽しみだ・・・。わたしの完全体の強さを知る時がきた」
トランクス「ではいくぞ。セル・・・・・・」

[気を上げていくトランクス]


トランクスが超1−3(筋肉をさらに増強させた形態)に変身したのは、このやりとりが行われる序盤の攻防よりもさらに前。
第385話「トランクス始動」の終盤でベジータが気絶させられた直後です。
その場面を見ていきます。

[完全体セルに地面に叩きつけられて気絶したベジータ]

セル「ふっふっふ。しぶといな。まだかろうじて生きているようだ。いますぐ楽にしてやるぞベジータ」

クリリン「トランクス!!いましかないぞ。いまがそのとんでもねえ超サイヤ人になる時だっ!!!」
「おい・・・・・・・・・・・・」
トランクス「わかって・・・ます・・・・・・」
「うあああああ・・・!!!!」

[力を込めるトランクス]

トランクス「ぐぐぐぐぐっ・・・・・・!!!!」

[トランクスの後ろ髪を束ねてあったゴムが燃え、筋肉のさらなる増強と共に髪形が変化!]

クリリン「!!」

(第385話終了)

トランクスが超1−3に変身したのはこの時です。

よってもし最初から超1−3がスピードダウンという弱点が存在しているものとして描かれているなら、セルはその時点でトランクスの筋肉が増強された肉体を見て失敗作だと認識していなければおかしいと思う。

しかし序盤の攻防の中でベジータをわざと見逃した時の、
「当然だ。わたしの興味はすでにあいつにはない。おまえの真の力にある」
「楽しみだ・・・。わたしの完全体の強さを知る時がきた」

これは明らかにトランクスがベジータをはるかに超えた存在で、自分が本気で闘うに相応しい相手として認識しているものだと考えられます。
これがもともとの超1−3トランクスはスピードダウンという弱点は存在しない存在として描かれていたと判断する理由です。



−2−

しかしこの見方でいくと、1つの疑問点が出てきます。
それは超1−3トランクスにスピードダウンという弱点がなくなってしまったら、トランクスの強さはセルを上回ってしまうのではないかということです。
しかしそうではないと思う。

超1−3トランクスがさらに気を上げて再び戦闘が始まろうとする場面。

▽セル
「なるほど・・・・・・。たしかに素晴らしいパワーだ・・・・・・。わたしを十分に超えている・・・・・・」

これはどのような意味なのか。
それはこの時点でセルが把握できている自分自身の強さ(超1−2ベジータを瞬殺した「少しだけ本気レベル」)と比較してのものではないかと考えます。

この発言と同じ意味と解釈されるものが、その直後にもう1つあります。

この闘いの様子をピッコロが天界から見ている場面。

▽ピッコロ
「も・・・ものすごいパワーだ!!セルをさらに上回っているぞ・・・!!!し・・・信じられん・・・・・・!!」
というもの。

これはこの時点で感じる完全体セルと超1−3トランクスの気の大きさを比較してのものと考えられるように思う。
セルの超1−3トランクスが自分を十分に超えているという認識はこれと同じものではないかと推測します。

そうすると超1−3トランクスは、完全体セル(ベジータを瞬殺した「少しだけ本気」)を大きく上回るものと考えられてきます。



−3−

では初期設定の超1−3トランクスの強さはどのくらいなのか。
それは第386話終盤の2人の白熱の好勝負を予感させるやりとりから「互角」ではないかと推測します。

しかし後に悟空親子が出てきて最終決戦に向かっていくことを考えると、この闘いはセルの余裕の完勝のような終わり方でないと説明がつきません。

ここで重要となってくるのが、悟空が見つけた超1−3のもう1つの弱点。
「それにエネルギー消費が激しすぎるんだ」
というものではないかと思う。

これは100%フリーザの弱点と同じものです。

そして初期設定の超1−3変身がパワーとスピードの両面で上昇するという特徴。
これもフリーザの100%が筋肉を大きく膨張させながら、パワーとスピードの両方が上昇していてるのと同じものです。

初期設定の超1−3とは100%フリーザと同じ特徴で描かれるものだったと推測します。

そうすると戦闘力で互角となる「超1−3トランクスvs完全体セル」が迎える闘いの結末。
これはナメック星の「超悟空vs100%フリーザ」と同じく、互角の闘いが続く中でエネルギー消費の激しい超1−3トランクスがMAX戦闘力を維持できなくなり、セルの完勝に終わるといったものになるのではないかと推測します。

さらに完全体セルには完全体完成時のレベルから、手応えのある実戦を通じて完全体の強さをさらに引き出す(戦闘力加速成長によって上限へと到達させていく)という特徴があります。
作中で悟空戦を通じて行ったのと同じものです。

そうすると完全体セルは超1−3トランクスとの互角の闘いを通じて、戦闘終了時にはさらに戦闘力が引き上げられているということになります。
そして悟空親子が精神と時の部屋から出てきて最終決戦に突入していく・・・

これが超1−3トランクスが正式に超1−2ベジータを超えた戦士として描かれる構想の特徴ではないかと思います。

また作中ではベジータも実は超1−3になれたことが発覚していますが、これは超1−3がスピードダウンの失敗作という設定に合わせて変更された内容ではないかと思う。
初期設定の超1−3(スピードダウンなし)ならベジータは超1−3に変身できず、トランクスは正式にベジータを超えた存在として描かれていたと推測します。



【超1−3(旧設定)】
・100%フリーザと同じく、パワーとスピードの両方が向上するもので、弱点はエネルギー消費の激しさ(MAX戦闘力の持続時間の低さ)に留まる。
・ベジータは超1−3になれず、トランクスが正式にベジータを超えた存在として位置付けられる。
(悟飯が悟空を超えたストーリーと同様)
※ブロリーの原点

【超1−3(現設定)】
・スピードダウンの失敗作。
・ベジータも実は超1−3になれた。




−4−

初期設定の超1−3トランクスと完全体セルが互角の闘いを繰り広げられる力関係にあると考えられそうなものがもう1つあります。

それがアニメオリジナルで超1−3トランクスが序盤の攻防の後にさらに気を上げ、再び戦闘が始まった時の闘い内容。

この時の完全体セルは超1−3トランクスの攻撃をかわしにいかず真っ向から肉弾戦の攻防を繰り広げあい、腕の組み合いでも完全に互角に押し合うなど、互角の闘いを演じます。
セルがトランクスの攻撃をくらいながら、ひるまずに反撃する場面も見られます。

自分は最初この内容を見て、セルが超1−3トランクスの攻撃をよけずにまともに受けに入ったりくらったりするような戦い方をしていたらやられるはずなのに、アニメはそれをぶち壊しにしていると考えていました。

しかしそうではなく、あれは初期設定の超1−3トランクスと完全体セルが激突した時に起こるであろう状況を再現していたものだったのではないかと推測します。

このオリジナルバトルの最中の場面。

▽16号
「なんてヤツらだ・・・・・・。動きがまったく見えない・・・・・・」

これも超1−3トランクスが、スピードダウンの失敗作ではないものとして描かれていると解釈していいのではないかと思う。


原作では第386話「父を超えた超トランクス!」の終了時までが、超1−3トランクスが超1−2ベジータを正式に超えた存在として描かれているものだと考えました。
アニメ版はそこからもう1歩進んで次の話のアニメオリジナルの互角の攻防が繰り広げられるところまで、その設定を受け継いだと考えられるように思う。

互角の攻防が繰り広げられる前の、超1−3トランクスが気を上げていくのをセルが眺めている場面。

「見事なパワーだ!たしかにおまえの親父のベジータとは比べものにならんな!」
「いいぞ!いいぞ!ますますいい!素晴らしいパワーだ!おまえはわたしを超えたかもしれん・・・。わたしは嬉しい!
草葉の陰のドクター・ゲロ様もさぞかし喜んでいることだろう。・・・・・・なにしろやっと究極のパワーを試す相手にめぐりあえたのだからな!
この完全体の恐るべきパワー。早くためしてみたいぞ!ふふふふっ・・・・・・」

これもその設定時に合わせたセリフと考えられます。




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