【ドラゴンボール 戦闘力考察関係】

<映画版・アニメ版の地球人武道家の描かれ方(1)>

−1−

アニメ版のあの世一武道会編やブウ編クライマックスとは、原作では考えられないような強力なインフレになっているものです。
あの世一武道会編は、セルを瞬殺したパイクーハン(重装備着用)を相手に、悟空がノーマルで互角に闘うというもの。
アニメ版ブウ編クライマックスは、終盤に入ってのムリヤリな設定変更で超1悟空と究極悟飯を同格にして「超3悟空vsチビブウ」を悟飯吸収ブウの倍レベルの戦闘力水準で描くもの。
いずれも作品の質の大幅な低下という見方につながるものです。

原作では考えられないような強さで描くというのは、アニメ版の1つのパターンといえるものではないかと思う。



−2−

最初に見ていきたいのが、映画「この世で一番強いヤツ」の亀仙人の強さについて。
この映画の亀仙人は、悟飯を倒したバイオマン4匹(各自サイバイマンレベルと推測)をあっさり倒していることから、「亀仙人>サイヤ人編悟飯」と考えられるものです。
後にキシーメ・ミソカッツン・エビフリャーの3人を相手にそこそこ闘えているのも、サイヤ人編の悟飯以上というのに基くもので、ナメック人の若者からナッパくらいはあってもよさそうな印象を受けます。
この映画の亀仙人は、サイヤ人編の悟飯以上は確実で、ナメック人の若者くらいはあってもおかしくないと思わせるくらいの強さです。

「亀仙人>バイオマン4匹>悟飯」
※この映画の悟飯は、原作のサイヤ人編時期で見ていいと思われる。



−3−

次に映画「超サイヤ人だ孫悟空」のチチの強さについて。
この映画のチチは、スラッグ軍一般兵士2人(フリーザ軍一般兵士くらいと推測)を倒すほどの強さがあります。

「チチ>スラッグ軍一般兵士」

これも映画「この世で一番強いヤツ」の亀仙人と同様に、原作をはるかに超えた強さで描かれていると解釈していいのではないかと思う。



−4−

次に見ていきたいのが、映画「銀河ギリギリ〜」の天津飯vsノーマルトランクスの互角の攻防。
トランクスがかなり戦闘力を低く抑えていたという見方もできなくはないですが、超サイヤ人に変身して決着を付けるという内容を踏まえると、天津飯とノーマルトランクスは競い合える力関係にあると見るのが適しているのではないかと思う。

しかしこれは原作からは、考えにくいものです。
セルゲーム時期の超サイヤ人戦士のノーマル戦闘力は、すでに初期超サイヤ人レベル(初登場時の超トランクスなど)を大きく上回っています。
それに対して人造人間編の地球人戦士では、およそフリーザ戦ノーマル悟空を目安に考えられる戦闘力水準で、その後はこれまでのような大幅パワーアップはないと予測されるものです。
地球人限界説の元となる見方でもあります。

原作で考えて、地球人戦士が、初期超サイヤ人レベルを上回るというのは、考えられません。
映画版の天津飯がセルゲーム時期のノーマルトランクスレベルというのは、映画「この世で一番強いヤツ」の亀仙人や「超サイヤ人だ孫悟空」のチチ同じく、原作を大きく上回る強さでみるのが妥当ではないかと思う。



−5−

次に見ていきたいのが、映画「超戦士撃破!!〜」(敵:バイオブロリー)のクリリンです。
映画終盤の超悟天・超トランクス・クリリンの3人が海に向かってトリプルかめはめ波を放つ場面。
これはクリリンが、超サイヤ人の悟天&トランクスと並べられるような戦闘力水準で描かれていると見ていいのではないかと考えました。
トリプルかめはめ波を放つ時のクリリンの気(体の周りのオーラ)が、超サイヤ人と同じ黄金の気で描かれている(悟天・トランクス・クリリンの3人が超サイヤ人のオーラを発している)というのも、それを思わせるところがあります。

そうするとこの映画のクリリンも初期超サイヤ人レベル以上の戦闘力水準となり、映画「銀河ギリギリ〜」の天津飯と同じく、セルゲーム時期のノーマル超サイヤ人とある程度競える強さにあると考えられてきます。


またバイオブロリーに追いつめられる18号を、クリリンがさっそうと現われて助けた場面。

▽クリリン
「だいじょうぶか?おまえのことが気になってな。自分の女房くらい亭主が助けてやらないとな」

これもこの映画のクリリンが、超サイヤ人の悟天&トランクスと並べられるように描かれるものではないかと思う。

映画「銀河ギリギリ〜」の天津飯(セル編時期のノーマルサイヤ人とある程度競える)は、18号以上という見立ても可能になるものです。
それと同じく映画「超戦士撃破〜」のクリリンも、18号以上という見立てが可能になるレベルと解釈していいように思う。



−6−

これと同様の描かれ方をするものではないかと推測するものが、アニメ版のブウ編に存在します。

ピッコロが精神と時の部屋を破壊した後、悪ブウが大声で異次元に穴を空けて脱出し、天界にいるブルマたちを襲おうとする時のオリジナル内容。

ブウ「ウハハハハハ。ウハハハハハハ。どれが一番うまそうかな」

[18号にしがみつきながら、泣き出すマーロン]

マーロン「こわいよぉ・・・。うぁぁぁぁ〜〜」
クリリン「くそ・・・。魔人ブウか・・・!悟空やベジータさえ勝てなかった相手だ。オレなんかじゃ勝てやしない。だけどオレがやらなきゃだれがあいつ(マーロン)を守るんだ!」
「18号・・・!」
18号「え・・・?」
クリリン「オレがつっこむから、その間にこいつを連れて神殿に隠れるんだ。わかったな!」

[うなづく18号]

クリリン「がんばれ。うまくドラゴンボールで生き返ったら、もう1度会おうぜ!」
18号「クリリーーン!!!」

[悪ブウに飛びかかるクリリン]

クリリン「いまだ!!」

18号「逃げろーー!!」

[18号がみんなに逃げるように指示を出して、神殿へと走り出す]

[悪ブウの背後に回ったクリリンがパンチをしかけるが、それをかわしたブウが光線でクリリンをチョコにしてしまう。
クリリンのチョコを食べ終えたブウが、神殿にかけこんだ者たちに向かって光線を放ち、次々とチョコにして食べてしまう]

この悪ブウから18号やマーロンたちみんなを逃がすために、クリリンが飛びかかる内容。
これも原作の強さというよりは、映画「超戦士撃破〜」のクリリンの強さと同じと見る方がしっくりくるものではないかと思う。
つまり映画「銀河ギリギリ〜」の天津飯vsノーマルトランクスと同じく、地球人戦士がセル編以降のノーマルサイヤ人ともある程度競える戦闘力水準(18号よりも上という見立てができる)にあるという見方です。

そしてヤムチャがオリブーをあっさり倒した場面というのも、これと同様の見方で当てはまるものではないかと思う。
ノーマルトランクスといい勝負を繰り広げていた天津飯とは、原作のあの世の武道家レベル(パポイクラス。セル編以降のノーマルサイヤ人とある程度競える)と十分に競えるレベルにあります。

そうすると「天津飯とあの世の武道家の能力格差」「ヤムチャとあの世の武道家の能力格差」。
この2つはそれほど変わらない範囲で考えられてくるのではないかと思う。
また18号以上と解釈されるクリリンも、これとおよそ同じくらいの範囲で考えられるものになります。

ヤムチャが同時期のノーマルサイヤ人とある程度競える戦闘力水準で描かれていた場合、ヤムチャがオリブーを倒すという内容は、当てはまる範囲のものとなります。



■映画版・アニメ版の地球人戦士が、原作を大きく上回る初期超サイヤ人レベル以上で描かれるケース

・映画「銀河ギリギリ〜」の天津飯vsノーマルトランクス。
・映画「超戦士撃破〜」のクリリンが、超サイヤ人の悟天&トランクスに並ぶように描かれる内容。
・アニメ版の精神と時の部屋からブウが脱出してきた場面で、クリリンが18号を逃がして1人で立ち向かう内容。
(「クリリン>18号」と解釈される)
・ヤムチャがオリブーを倒す。





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