【ドラゴンボール 戦闘力考察関係】

<界王神の強さの設定変更要因>

−1.界王神の初期設定時と設定変更後の共通性−

初期設定の界王神(悟空たちよりも格上)と設定変更後の界王神(超1−1レベル)には類似点が存在します。
それが界王神が最初に予測していた悟空たちのレベルとそれを超えたレベルについてです。

初期設定の界王神たちにとって、悟空たちの予想外のレベルといえるものはなにか。
それは超サイヤ人2という超サイヤ人の壁を超えた戦士領域です。

悟飯が超サイヤ人2に変身した場面。

悟飯「じゃああんたの希望どおりなりますよ・・・・・・。なんでかはわからないけれど・・・。・・・超サイヤ人・・・。おまけにさらにその壁を超えた超サイヤ人にまでなってあげましょうか?」
キビト「なに?・・・さらにその壁を・・・・・・?」
悟飯「つあっ!!!」

[超サイヤ人2に変身する悟飯]

−中略−

悟飯「さあ、超サイヤ人になってやったぞ。これからどうするんだ。このまま闘えばいいのか?」
キビト「(・・・・・・な・・・・・・なんというとてつもないパワーだ・・・・・・。と・・・とても下界の者とは思えん!)」

ベジータ「・・・・・・ふん・・・・・・。あのやろう。セルをやったころはまだまだそんなもんじゃなかったぞ・・・・・・。平和ボケしてトレーニングをさぼってやがったからだ・・・・・・・・・」
界王神「・・・・・・いえ。それでも想像以上のすばらしい力ですよ・・・。はたしてあの力を止められるかどうか・・・・・・」


界王神たちにとって超サイヤ人2とは、想像を超えた超サイヤ人レベルとなるものでした。

そして設定変更後の界王神が最初に認識していた悟空たちの強さは超1−1レベルです。
よって超1−2レベル(最低値の1億。神と融合したピッコロや17号の圧倒1つ分上)というのは予想を超えたレベルということになります。

初期設定の界王神にとっての予想を超えた超サイヤ人レベルとは超サイヤ人2で、予想内のレベルは自然体型超1。
設定変更後の界王神にとっての予想を超えたレベルとは超1−2以降の戦闘力レベルで、予想内の戦闘力レベルは超1−1。

どちらもノーマルの次の超サイヤ人形態を予想内のものとし、その壁を超えた超サイヤ人レベルを予想外のものとする共通性があります。



−2.界王神の強さの設定変更の意味−

界王神の強さを悟空たちよりも格上から、超1−1レベルへと変更した理由はなにか。
いくつかありますが、その理由の1つにバビディの宇宙船のステージバトルを通じてある流れを描くというのが存在したと推測しています。

バビディの宇宙船バトルのストーリー。
これは界王神が悟空たちが超サイヤ人に変身しても決して侮ることができないと判断するプイプイをベジータはノーマルであっさりと撃破。
そこで界王神は悟空たちの評価を6倍ほど(5倍+圧倒1つ分上ほど)上方修正。
その悟空たちが超サイヤ人に変身してもみんなで闘わないと勝ち目がないと判断するヤコンだが、悟空たちにとってはノーマルでも2人がかりなら倒せるというくらいのものでしかなかった・・・・
というものです。

そして界王神のおどろきが最終段階に達したのが、悟空が瞬間的に超2の力を発揮してヤコンを撃破した場面。

▽界王神
「(こ・・・この3人・・・。余裕があるわけだ・・・。いざとなればさっき悟空さんが一瞬見せたようなとてつもないパワーが出せるのだ・・・。
まったく信じがたい事実・・・。この界王神が下の世界の人間にうろたえるなんて・・・)」

これらをまとめると、
『初期超サイヤ人レベル(超1−1レベル)から超サイヤ人2にかけての成長とは、超サイヤ人状態とノーマル状態の逆転現象が幅をつかみかねるほどの格差で起こる爆発的なものだった』
というものになります。

これがバビディの宇宙船のステージバトルを通じて描こうとする流れだったのではないかと思う。
界王神の強さを超1−1レベルに格下げして、悟空たちを超1−1レベルで認識する思考前提に切り替えたのは、その流れを描くためだったのではないかと推測します。



−3−

ブウ編の悟空たちがノーマル戦闘力で初期の超サイヤ人レベル(フリーザ戦超悟空や初登場時の超トランクスなど)を上回っていると最もよく示されている部分。
それは界王神の「フリーザ程度なら一撃で倒せる」という発言から始まり、
「ブウ編ノーマルサイヤ人>界王神」という判断につながるバビディの宇宙船のステージバトルが繰り広げられるころのストーリーです。

そしてそれ以前は「初期超サイヤ人レベル<ブウ編ノーマルサイヤ人」といった解釈につながることが極めて難しいものになっています。
自分も連載中は、悟空たちは超サイヤ人覚醒以降はほとんど基本(ノーマル戦闘力)が上がっていないものだと解釈し、連載が終わってもかなり長い間その考え方を持続してきました。

特に界王神が設定変更される直前の悟飯が超サイヤ人2に変身する直前場面。

キビト「超サイヤ人とやらになるのだ!もしもの場合、本当にわたしたちの助けとなるのか試してみたい・・・」
悟飯「・・・・・・・・・え!?ど・・・どうして超サイヤ人のことを・・・・・・。 そ・・・それに助けになるのか・・・・・・・・・って?」
キビト「そのことはいずれすぐにわかる。まずは超サイヤ人の実力をみたいのだ」

この内容は、より悟空たちはフリーザ編以降はノーマル戦闘力がほとんど成長していないという解釈を強めるものとなってしまっています。
このノーマル戦闘力の大幅な成長がうまく伝わらない作品の流れを打開するために出てきたのが、界王神を超1−1レベルに設定変更して始まるバビディの宇宙船のステージバトルのストーリーだったのではないかと思う。

シンプルに読んで「フリーザ<界王神<ブウ編ノーマル悟空」と判断される内容。

考察を突き詰めて得た結論である、
「界王神がベジータの超サイヤ人変身を考慮に入れても1人ではてこずると警戒するほどのプイプイをノーマルであっさりと倒してしまったベジータ」
「界王神が悟空たち(プイプイ戦後に大幅に評価を上げる)が超サイヤ人に変身しても全員でかからなければと警戒するヤコンが、この時の悟空たちにとってはノーマルでも2人がかりなら倒せるくらいのものでしかなかった」
といったものです。

もし界王神の強さが設定変更されずに初期構想のストーリーで作品が完結していたら、
「フリーザ戦超悟空<ブウ編ノーマル悟空」
という解釈につなげるのは相当に困難な作品になっていたのではないかと推測します。

自分が悟空たちの人造人間編以降のノーマル戦闘力の大幅成長についての考察をする上でも、
「フリーザ<界王神<ブウ編ノーマル悟空」と判断される内容は大きな支えとなるものでした。

界王神の強さの設定変更と思考前提の改訂によってブウ編ストーリーを大幅に変化させ、その中で描かれていくバビディの宇宙船のステージバトル。
これは「初期超サイヤ人レベル<ブウ編ノーマルサイヤ人レベル」という内容をわかりやすく描くことを目的に考えられたストーリーではないかと推測します。




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