【ドラゴンボール 戦闘力考察関係】

<バビディの宇宙船の界王神の不可思議な思考(1)>

−1−

界王神が天下一武道会を通じて認識できた悟飯の強さとは、どのくらいのものなのか。
これは「悟飯vsキビト」戦で見た超2レベルです。

そしてバビディのアジトに着いた場面。

▽界王神
「この世界でのナンバーワンはあなたたちの誰かかもしれませんが、もうひとつの魔の世界でのトップは完全にダーブラなのです・・・」

ここから、悟空やベジータも悟飯にひけを取らないレベルにあると認識していることが伺えます。

しかしここで不可思議な点が出てきます。

プイプイ戦でベジータが1人で闘おうとする場面。

▽界王神
「ひ・・・ひとりで闘う気なのですか!?」

これはいったいなにを意味しているのか。
この言葉通りに考えると、界王神は超2レベルの3人でもプイプイに1人で闘いを挑んだらてごずると考えていることになります。

さらにベジータがプイプイを倒した場面。

▽界王神
「そ・・・そんな・・・これほどまで・・・」

ヤコン戦の場面。

▽界王神
「みんなで闘いましょう!!」

とても悟空たち3人を天下一武道会で見た超2悟飯を目安に認識しているとは思えない反応です。

以前の考え方に「もしかして界王神は悟空たちが超サイヤ人に変身できることを忘れているんじゃないだろうか・・?」というのがありました。

果たしてバビディの宇宙船にいる時の界王神は、悟空たちが超サイヤ人に変身できることを忘れているのか。
しかしそれはないと思う。

ステージ2で悟空たちが、ダーブラは大したことない相手だと余裕で会話している場面。

▽界王神
「(し・・・信じられない。それほどまでなのだろうか超サイヤ人というものは・・・。そういえば超サイヤ人になった悟飯さんの動きを止めるのはかなり大変だった・・・。あれでもまだ全力ではなかったのだろうか・・・) 」

界王神は天下一武道会場で悟飯が、超サイヤ人に変身した場面をはっきりと覚えています。

またヤコンが超サイヤ人に変身した悟空の光のエネルギーを食べて、元のノーマル状態にもどした場面。

▽界王神
「そ・・・そうです!!魔獣ヤコンは光のエネルギーを食べるのです・・・!!超サイヤ人になった悟空さんのエネルギーはまさに最高の食料・・・!!」

この場面からも、界王神にとって悟空が超サイヤ人に変身できるというのは驚くようなことでもなんでもないということが伺えるように思う。
悟空が超サイヤ人に変身した時も特に驚いてはいません。

よってプイプイ戦の場面。

▽界王神
「ひ・・・ひとりで闘う気なのですか!?」

ヤコン戦の場面。

▽界王神
「みんなで闘いましょう!!」

これらは悟空たちの超サイヤ人変身を考慮に入れた上での、戦況見立てと考えられるように思う。

しかし界王神が悟空たちを超2レベルで見立てた上で、プイプイやヤコンに1人では苦戦する(または勝ち目がない)と警戒するというのも、やはりあり得ないことです。

ではどのような解釈になるのか。
それは界王神は悟空たちの強さを超サイヤ人変身を含めて考慮に入れているが、その強さは超2レベルをはるかに下回り、フリーザ編から人造人間編開始時点のような超1−1レベルにあるのではないかという見方です。

これは作品を評価する視点で見ると、作品の質の低下要素と判断するムリヤリなものになります。
アニメ版のブウ編クライマックスとは、途中までは原作と同じ強さで話を進めていきながら、物語の終盤に入っていきなり強引な設定変更で、超1悟空と究極悟飯を同格にして、超3悟空とチビブウを最強にするものだと考えました。

詳細:アニメ版のブウ編クライマックスストーリー

これは作品評価の上で、質の大幅な低下と判断する要素になるものです。
それと同様に、バビディの宇宙船のころの界王神の思考(悟空たちの強さの認識の仕方)もムリヤリな内容で、作品評価の上では質の低下と判断するものになります。



−2−

界王神が、悟空たちでもプイプイに1人で勝てるか心配していた理由。
これは界王神の認識する超サイヤ人の悟空たちが、武道会で見た超2悟飯レベルではなく、フリーザ編から人造人間編開始時点のような初期超サイヤ人レベルになっているからだと考えました。
アニメ版ブウ編クライマックスと同様のムリヤリなストーリー構成と推測するものです。

この見方を前提に、バビディの宇宙船内での界王神の言葉を整理していきます。

ヤコン戦の「みんなで闘いましょう!!」

これは3人のノーマルサイヤ人(悟空・ベジータ・悟飯)と界王神の4人でヤコンを倒しにいこうとするものではありません。
(界王神が悟空たちの超サイヤ人変身をごく普通に考慮に入れていることより)。

超サイヤ人に変身した悟空・ベジータ・悟飯と界王神の計4人でヤコンを倒しにいこうとするという意味のものになります。
実際のこの時のサイヤ人戦士の強さは、ノーマルでも2人がかりならヤコンを倒せるというほどのものでしたが、それは悟空たちの強さが界王神の予測を大きく上回っていたからです。

実際の強さ・・・・ノーマルでも2人がかりならヤコンを倒せる。
界王神の見立て・・・・超サイヤ人状態でも全員でかかることが求められる。
(超サイヤ人状態でも、2人ではヤコンを倒せない)

よって「実際のノーマル悟空のレベル>界王神の見立てた超サイヤ人悟空のレベル」となります。
実際のレベルと界王神の見立てレベルの差はそれほどまでにかけ離れていたということです。


ヤコン戦のセリフの解釈についてまとめていきます。

界王神「みんなで闘いましょう!!」
悟飯「あ、いえ。ぜんぜん大丈夫だと思いますよ。おとうさんひとりで」

これはどちらも超サイヤ人変身を考慮に入れた上での戦況把握です。

そして悟飯の「ふたりでなら超サイヤ人にならなくても勝てます!!」

これはノーマル戦闘力を上限に定めての戦況把握となります。


次にプイプイ戦を見ていきます。

「ベジータvsプイプイ」戦が始まる場面。

▽界王神
「ひ・・・ひとりで闘う気なのですか!?」

これもベジータの超サイヤ人変身を考慮に入れた上でのものとなります。

界王神の見立てるベジータの強さは、超サイヤ人に変身してもプイプイにはかなりてこずる(もしくは勝てないかもしれない)というくらいのものです。
そのプイプイをベジータがノーマルで倒してしまったのは、ベジータの強さが界王神の見立てをはるかに上回っていたからです。

プイプイを倒した時の「そ・・・そんな・・・これほどまで・・・」という驚きは単純にそれを示します。
決してプイプイが予想よりもはるかに弱かったという意味のものではありません。

「プイプイを倒したノーマルベジータの強さ>界王神の見立てていた超サイヤ人ベジータの強さ」

界王神の「フリーザ程度なら一撃で倒せる」から想定される、
「初登場時の超トランクス<ブウ編ノーマル悟空」
という力関係が最もわかりやすく示されているものではないかと思います。

またこれは「プイプイ>フリーザ」という解釈に、つながるものでもあります。
フリーザ程度なら一撃で倒せる界王神が警戒するのがプイプイである、という話の流れがそのまま当てはまります。
その上で、プイプイが10倍重力で動けることを自慢するという行動については、次の考察で書いていきます。



−3−

プイプイ戦とヤコン戦を総合した界王神の解釈について考えます。

プイプイ戦後に評価を改めた界王神が認識する悟空たちの超サイヤ人のレベル。
これは界王神が最初に予測していた超サイヤ人状態の戦闘力をノーマル戦闘力で上回るというものです。
よって界王神がプイプイ戦を通じて引き上げた評価とは、ノーマルから超サイヤ人の変身飛躍以上(5倍+圧倒1つ分)となります。
そしてヤコンの強さとは、そのプイプイ戦で5倍以上評価を引き上げた悟空たちが超サイヤ人に変身しても、みんなで闘わないと勝ち目がないというくらいのものです。
ブウ編のサイヤ人戦士は、そのヤコンをノーマルでも2人がかりなら倒せるというほどのものです。

「ブウ編のノーマルサイヤ人レベル>ヤコン戦前の段階で界王神が認識する超サイヤ人悟空のレベル」

この格差も5倍以上です。
界王神の悟空たちの強さの評価の引き上げは、「5倍以上の2段重ねはある」と判断するものになります。

では超サイヤ人レベルでもかなり低辺のものとなる、界王神が最初に認識していた悟空たちの強さとはどのくらいなのか。
これはフリーザ戦から人造人間編開始時点の超サイヤ人レベル(超1−1レベル)くらいで考えれば説明が付くのではないかと思う。

このバビディの宇宙船のステージバトルから考えられる内容。
それは超サイヤ人戦士の超1−1レベルからブウ編開始時点の成長が、超サイヤ人状態とノーマル状態の逆転現象が幅をつかみかるねほどの勢いで起こっていたというものではないかと思う。


●プイプイ戦の解釈
界王神が超サイヤ人のベジータでも1人ではてこずると見立てていたプイプイを、ノーマルであっさり倒すベジータ。

「プイプイを圧倒したノーマルベジータ>界王神の初期見立ての超ベジータ」

●ヤコン戦の解釈
界王神はプイプイ戦で、悟空たちの戦闘力レベルの評価を5倍以上上げている。
その上で界王神が、悟空・悟飯・ベジータが超サイヤ人に変身しても全員で挑まないと勝てないと判断するヤコンが、実際の悟空たちにとってはノーマルでも2人がかりなら倒せるというものだった。

「実際のノーマルサイヤ人2人分の戦力>界王神がプイプイ戦後に大幅に評価を上げた超サイヤ人3人分の戦力」




■バビディの宇宙船のころの作品評価

アニメ版ブウ編クライマックスと同等の、かなりムリヤリなストーリー構成で、作品の質としては大きな低下要素になる。
武道会で超2の戦闘力レベルを見ているにも関わらず、なぜかプイプイ戦前の段階では悟空たちの超サイヤ人レベルが超1−1レベル(プイプイにも手こずる)として認識されている。

作品の質としては低下につながるが、それが悟空たちのフリーザ編からブウ編にかけてのノーマル戦闘力の成長の凄まじさ(初期超サイヤ人レベルをはるかに超えている)を検証する有効な手がかりとなっている利点もある。





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