【ドラゴンボール 戦闘力考察関係】

<サイヤ人編後半特有の戦闘概念>

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サイヤ人編後半の物語は現戦闘力概念でありながら「戦闘力の開きと実力差の法則」が適応されない描かれ方になっているものだと考えました。
しかしこの時期の戦闘概念には、それ以外にもフリーザ編以降(戦闘力差法則の対応時期)には存在しないと思われる独特の傾向というものがあります。

悟空がナッパの最高の技(口からエネルギー波)をとっさに切り替えして危機を回避した直後の場面。

▽悟空
「本当にタフなやろうだ・・・!かめはめ波を少しはくらったはずなのに・・・!!このままじゃキリがなさそうだ・・・」

このナッパのタフさが悟空が驚くほどのもので、界王拳なしでは決着をつけるまでかなりの時間を強いらされると予測される内容。
これは「1回目のベジータvs変身ザーボン」「ピッコロvs20号」「究極悟飯vs悪ブウ」のような戦闘力差の法則に基づく領域の圧倒バトルでは考えにくいものなのではないかと思う。



−2−

ナッパの驚異的なタフさとはどのようなものなのか。
これはサイヤ人編後半の戦闘概念がRPGの特徴により近いものだと考えられます。

DBのRPGでは、BP(戦闘力)が同じでもHPは各自で異なり、かなりの差が生じているケースもあります。
他のRPGでも攻撃力や防御力が同じくらいでも、HPにかなりの差があるというのは普通にあることです。

ここでSFC版「超サイヤ伝説」を例に見ていきます。
このゲームでは原作内に登場するフリーザ軍幹部の他に、彼らと同種族の戦士(外見は同じで体の色が違う)がマップ上で何度も出現するザコキャラとして登場します。

ここでギニューとミルガ(外見はギニューと同じで体が黄色)の能力値を見ていきます。

ギニュー  BP 120000  HP 396
ミルガ   BP105000  HP 217

ミルガの戦闘力(BP)は10500でギニュー(120000)に迫るほどの強力なものです。
これはミルガの攻撃力や防御力がギニューの攻撃力や防御力と大きく変わらない状況を意味します。
しかしミルガのHP(217)はギニューのHP(396)の半分近くしかありません。
そのために倒すまでのターン数(倒すまでの時間)もギニューの半分程度で済み、戦士たちがミルガから受けるダメージもギニューの半分程度で済みます。
最終的な倒す難易度としてはミルガはギニューの半分程度です。

このように戦闘力では大きな差がないのに倒す難易度では大きな差が出るというケースがこのゲームには見られます。
これはその他のRPGを含め、RPG全体の傾向と考えられるものではないかと思う。

そしてこの傾向が受け継がれているのが、サイヤ人編後半の戦闘力概念ではないかと推測します。



−3−

ナッパのタフさとは、同水準の攻撃力やスピードを持つ者の中でも倒すのにかなりの時間がかかると解釈していいように思う。
現実の格闘技で攻撃力やスピードは標準的でも、やたらと倒れにくい選手がいるのと同じです。

またサイバイマンとラディッツの実力差。

▽ナッパ(天津飯がサイバイマンを倒した場面より)
「バ・・・バカな・・・!!サイバイマンの戦闘力は1200だぞ・・・!!パワーだけならラディッツに匹敵する・・・!!」

これも攻撃力やスピードではサイバイマンとラディッツに大差はないが、体力(RPGでいうHP)でかなりの差があるために、倒す難易度としてはかなりの差が出るといった見方で解釈してもいいかもしれません。




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