【ドラゴンボール考察 気と戦闘力の関係】

<パワーとはなにか>

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作中によく出てくる「パワー」とはどのようなものなのか。
これは「気」という言葉が「気配」を意味するものと「エネルギー」を意味するものに分かれるように、「パワー」という言葉も状況によって異なる意味のものに分かれます。

最初に「超1−3がスピードを犠牲にしてパワーを重視した失敗作である」という中から判断されるパワーの意味について。

精神と時の部屋で悟空が超1−3に変身した場面。

▽悟空
「こんなにふくれあがった筋肉ではパワーは大きく上がってもスピードが殺されてしまうんだ。
でかいパワーも相手に当たらなければなんにもならねえだろ・・・・・・」

「トランクスvs完全体セル」の闘いが終わりを迎えようとする場面。

▽セル
「青いヤツだ・・・・・・。そんなこともわかっていなかったのか・・・。本当の力を見せるといっておきながらさらにパワーに頼った変身をするとはな・・・・・・」

完全体セルが超2悟飯に追いつめられて超1−3(パワー重視形態)に変身した場面。

▽トランクス
「パ・・・パワーを気にしすぎた変身でスピードがついていってない・・・。オレに言ったミスをセル自身が・・・!あ・・・あいつ逆上している・・・」


これらの「パワー」とは、攻撃の破壊力(相手に与えるダメージの大きさ)などにつながるもので、攻撃を当てるスピードとは切り離してとらえられるものになります。

またフリーザが第3形態に変身して戦闘が再開された場面。

▽ピッコロ(上空に向かって高速移動中)
「くそったれ!!パワーがてめえならスピードはオレだ!!!一生かかっても追いつけんぞ!!!」

第2セルが超1−2ベジータに完全体になった時の状態を語る場面。

▽セル
パワー!スピード!技!頭脳!精神力・・・!すべてにおいてパーフェクトな存在になる・・・・・・。
コンピューターはそう答えたんだ・・・・・・・・・!!」

この「パワー」も同様の意味でとらえられます。



−2−

続いて考えていきたいのが以下の「パワー」の意味についてです。

悟空たちと19号・20号が決戦場の高原に降り立って対面する場面。

悟空「なるほど・・・・・・・・・。だがナメック星の闘いもスパイしたのか?」
20号「そんな必要はない。ベジータ達との闘いまでできさまのパワーや技は完全に把握した。その後さらに腕を上げても年齢から考え、それまでのような大幅アップはムリだという計算だ・・・」

この20号のいう「パワー」とはどのような意味のものなのか。
超1−3をパワー重視の失敗作とするようなスピードを切り離した怪力的な意味合いとしてとらえると合わない言葉のように思えます。
どちらかというとスピードを含めた身体能力全体というとらえ方の方が適切ではないかと思う。

次に20号が17号・18号を目覚めさせ、2人が20号に従っている振りをしている場面。

▽20号
「正直いって安心したぞ。おまえたちふたりは機械の大部分を永久エネルギー炉と強大パワーに振りむけすぎたため、コントロールがうまくいかず以前はわたしの命令も聞かぬありさまだった」

ベジータが研究所の扉を破壊し、戦士たちと20号たちが対面する場面。

▽18号(20号に19号もやられたことを聞かされる)
「どうして新型なのに古いエネルギー吸収式にもどしたの?永久式タイプはパワーが大きすぎて手におえないからかしら?・・・・・・だからやられちゃったのよ」

これもスピードを含めた身体能力全体といった意味合いでとらえるのが適切ではないかと思う。

続いてジンジャータウンでピッコロとセルの戦闘が始まり、その振動を遠くにいた17号たちが察知した場面。

17号「いまたしかに大気がふるえた。わかったか?」
18号「ああ・・・・・・」
17号「火山が大爆発でも起こしたのか。それとも・・・。とにかく遠くだ・・・・・・」
16号「西の都の郊外だ・・・。ふたつの巨大なパワーがたぶん闘っている・・・・・・」
17号「16号。おまえパワーレーダーがついているのか!なぜいままでいわなかった」
16号「おまえがたずねなかったからだ」
17号「なるほど・・・・・・。・・・ではついでにだれとだれが闘っているのか教えてもらおうか」
16号「わからない。ふたつともデータにはない。ただ片方のパワーはおまえたちに匹敵するほど大きいものだ」
17号「なに!?」
「ドクターゲロはまたミスを犯したようだな。おまえのそのレーダーは故障している。オレのパワーに匹敵するものなどこの世には存在しないんだ」


次に「ピッコロvs17号」の戦闘場面。

▽17号
「ふふ・・・。パワーは互角でも・・・・・・スタミナに差がつきはじめてきたようだな・・・。オレのエネルギーは永久に減らない・・・」

これらも同様の意味で考えられます。



−3−

一言で「パワー」と表現されているものでも、
スピードとは切り離して解釈されるものと
スピードを含めた身体能力全体的なものの2種類が存在します。

では悟空たちの感じる気(気配)と同一のもので、スカウターのパワー反応の略称でもある「パワー」とはどちらの意味でとらえられるのか。

ピッコロのところにラディッツが接近してくる場面。

▽ピッコロ
「な・・・なんだこのパワーは・・・!!凄まじいパワーが近づいてくる・・・!!まさか孫悟空か!?」

カメハウスに向かう悟空親子をラディッツが追跡している場面。

▽ラディッツ
パワーの位置がかなりのスピードで移動している・・・・・・。カカロットのやつめ、のがさんぞ・・・!!」

ナメック星でベジータがムーリ長老の村を発見した場面。

▽ベジータ
「ふはははは!!感じたぞ!!大きめのパワーだ!数は・・・20ほどもいる!!まちがいなくナメック星人たちの村がある!!」

これは生命体の強さ自体を示すという点から、スピードを含めたものと解釈するのが適切ではないかと思います。




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