【ドラゴンボール考察 気と戦闘力の関係】

<旧戦闘力概念から現戦闘力概念への移行ポイント>

−1−

戦闘力概念には旧タイプのものと現行タイプのものの2種類があると考えました。
では旧戦闘力概念の物語領域から現戦闘力概念の物語領域へ移行したのはどこなのか。

地球に来襲したベジータ&ナッパが、ピッコロたちと対面した場面。

ナッパ「981・・・1220・・・1083・・・。バカめ!その程度の戦闘力でオレたちにはむかうつもりか・・・?」
ベジータ「ナッパよ、スカウターを外せ」
ナッパ「なに?」
ベジータ「こいつらは闘いに応じて戦闘力を変化させるんだ。こんな数字はもう当てにはならん」
ナッパ「そういやそうだったぜ・・・。弱虫ラディッツのバカはスカウターの数字に油断してやられやがったようなもんだからな」

このベジータが地球の戦士が戦闘力のコントロールができることを知った内容とはどのようなものなのか。
ベジータたちがスカウターを通じてラディッツが死んだことを知った場面。

▽ベジータ
「なさけないヤツだ。まったく・・・。たかが戦闘力1000ちょっとのやつらに殺されるなんてな・・・」

ここから、ベジータの認識するラディィツを倒したピッコロの最大戦闘力は1000以上ということが伺えます。

現戦闘力概念の必殺技時の戦闘力の引き上がりがないという特徴を、ラディッツ戦の悟空とピッコロに当てはめて、416や408を最大戦闘力とする解釈パターンは存在しません。

そうするとラディッツ戦翌日のブルマがスカウターを修理して地球にいる強い戦士たちの戦闘力を計測した場面。
「あ・・・・・・!!さ・・・329・・・・・・!?すごいわよ・・・・・・!だ・・・だれ?」

この時の戦闘力329のピッコロとは、魔貫光殺砲時に戦闘力が1000以上にまで上昇するという特徴で描かれているということになります。

また同時に計測された「クリリン:206」「ヤムチャ:177」「天津飯:250」という戦闘力。

これはラディッツ戦の悟空:416、ピッコロ:408を前提にバランスが取られている能力値と考えられます。

よってラディッツ戦翌日のブルマが地球の戦士たちの戦闘力を計測するころのストーリーは、まだ旧戦闘力概念で描かれているものということになります。

そして次の話のピッコロと悟飯が組手修業をやっている場面。

▽ピッコロ
「なんだそれは!!それが防御か!?もっと気を集中しろ!!オレはきさまを殺したくてウズウズしてるんだぞ!!」

この「気を集中する(気をためる)」という技術が肉弾戦攻防時から使われている内容は、現戦闘力概念で描かれるものです。
旧戦闘力概念で描かれるピッコロと悟飯の組手修業というのは存在しません。

よって第210話「親子二代の荒修業」は、現戦闘力概念で描かれる物語領域となります。

そうするとその前話(第209話)の終了間際の内容。

『孫悟空は6ヶ月たった今もまだ走っていた・・・。めざす界王様の家にはいったいいつ到着できるのか・・・・・・』

[蛇の道を走り続ける悟空]

『そしてあの孫悟飯は・・・・・・!?』

[木の下で木の実を食べている悟飯]

『たくましく無事生きていたようだ・・・!』

恐竜「ガルル・・・」

[悟飯の前に肉食恐竜がやってくる]

悟飯「なんだ・・・。またキミか・・・。こりないなあ」

恐竜「ギャース!!」

[走る悟飯を追いかける肉食恐竜]

恐竜「グオオオーーーッ」

悟飯「こっちだよ。ベロベロベー!」

[悟飯が岩の直前でジャンプ。恐竜は岩に頭をぶつけて気絶してしまう]

恐竜「グウ・・・」

悟飯「じゃあまたお肉もらっちゃうよ!!」

[着地と同時に剣で恐竜の尻尾を輪切り状に切り落とす悟飯]

悟飯「キミそのうちシッポなくなっちゃうぞ」

[恐竜の尻尾をエネルギー波で焼いて食べる悟飯]

[その様子を上空から見守っていたピッコロ]

ピッコロ「ふん・・・。少しはマシになったようだな・・・。では・・・本格的にしごいてやるとするか・・・」

(第209話終了)


この場面は現戦闘力概念で描かれている内容ということになります。

そしてこれと同話内の少し前にあるのが、ブルマがスカウターを修理して地球の戦士たちの戦闘力を計測する旧戦闘力概念の物語領域です。
この直後にヤジロベーがやってきてカリン様からの伝言を伝え、その後にスカイカーに乗ったチチと牛魔王がカメハウスにやってきます。


チチ「オラんちの悟空さと悟飯が来てるはずだべ。どこだ?家の中にいるだか?」
亀仙人「あ・・・あの・・・。じ・・・実はね・・・・・・・・・」

[現在の状況を話す亀仙人]

チチ&牛魔王「「ピッコロ大魔王に連れてかれたってかーーーーっ!!!?」」
牛魔王「ごっ ごご・・・悟空は どっどうしてたんだべか!?」
亀仙人「し・・・死んじゃった・・・」
チチ「・・・・・・・・・・・・・・・」

[気絶して倒れてしまうチチ]

牛魔王「チチッ!!!」

『やがてあっというまに6ヶ月の月日がすぎていった・・・。ヤムチャや天津飯たちはあっさりと見つかり、神様のもとで毎日厳しい修業に汗を流していた・・・・・・』

[天界で修業をしている戦士たちの1コマが描かれる]

『孫悟空は6ヶ月たった今もまだ走っていた・・・。目指す界王様の家にはいったいいつ到着できるのか・・・・・・』

[蛇の道を必死で走る悟空の1コマが描かれる]

『そしてあの孫悟飯は・・・・・・!?』

[木の実を食べている悟飯]

『たくましくぶじ生きていたようだ・・・!』

(悟飯が恐竜の尻尾を輪切りにして食べる内容へと続いていく・・・)

このラディッツ戦翌日早朝から一気に半年後へと話が飛ぶ過程。
これが旧戦闘力概念から現戦闘力概念へと移行したポイントと考えられるのではないかと思う。



−2−

ラディッツ来襲時の戦士たちの戦闘力。

悟空 416
ピッコロ 408
クリリン 206
ヤムチャ 177
天津飯 250

ここから大幅に成長している半年後の戦士たちの強さ(戦闘力)というのが、現戦闘力概念でとらえられるスタート地点ということになります。

この物語領域に入る界王星に到着した時点の悟空というのも、蛇の道を半年間走り続けたことで戦闘力は1000〜2000くらいに上がっているとみていいのではないかと思う。

そしてこの悟空が界王様に界王拳を教わるというストーリーは、かめはめ波が戦闘力の上昇につながるという特徴が消失した現戦闘力概念によって成立するものです。



■界王星到着時の悟空
戦闘力1000〜2000ほど(かめはめ波が、戦闘力の上昇につながるという特徴は消失している)





考察メニュー(気と戦闘力の関係)
TOP
inserted by FC2 system