【ドラゴンボール考察 気と戦闘力の関係】
<気を探る能力について>
−1−
気を探る能力はスカウターのパワー反応のキャッチ(居場所探索機能)と同じものだと考えました。
では気を探る能力はスカウターの居場所探索機能のかわりとして、そのまま活用できるものなのか。
これは必ずしもそうと言い切れるものではないと思う。
なぜかというと気を探る能力の精密度は人それぞれ個人差があるからです。
なぜ気を探る能力がある者にとってスカウターはいらないものだと考えられやすいのか・・。
それは以下の場面が関連しているように思う。
ベジータがドドリアの前で自らのスカウターを踏み潰した場面です。
ドドリア「なっ なんてこと・・・!!ベジータ!!なんで(スカウターを)壊しやがった!!」
ベジータ「オレにはもう必要なくなったからさ」
ドドリア「な・・・なんだと・・・!!キサマもドラゴンボールを集めるつもりじゃなかったのか!!そいつがなければフリーザ様やナメック星人たちの居場所も分からんぞ!!」
ベジータ「残念だったな。このオレは地球という星に行ってやつらはスカウターなんぞなくても相手の強さや居場所が分かることを知った・・・。
コツさえつかめば簡単なことだったぜ。てめえたちやフリーザのようにパワーだけに目が行っているようじゃ無理だがな・・・。もっとも今までのオレもそうだった・・・」
この場面をみると気を探る能力を身に付けたベジータにとってもはやスカウターの居場所探索機能はいらないものになっていると考えられてきてしまいます。
しかし果たして本当にそうなのか・・。
最初に空を飛ぶベジータがツーノ長老の村を発見した場面。
▽ベジータ
「ふはははは!!感じたぞ!!大きめのパワーだ!数は・・・・・・20ほどもいる!!まちがいなくナメック星人たちの村がある!!」
このように村を見つけるためには一定の距離まで近づいて気をとらえる必要があります。
キュイを倒した場所やドドリアを倒した場所からでは、ツーノ長老の村の気をとらえるのは無理だったと考えていいように思う。
次にフリーザ一味とベジータによってナメック星の全ての村(計6つ)が壊滅した状況で、さらにベジータが村(複数の気を感じる場所)を探し続ける場面。
(クリリンはデンデの案内で最長老の家へと向かい、ザーボンとアプールがスカウターなしで残りの村を探しているころ)
▽ベジータ
「くそ・・・・・・!多数のパワーが集まっている場所が見つからん・・・!どういうことだ・・・。もう村はないのか!?」
この段階でベジータは最長老やネイルの気をとらえることができていません。
ネイルの気とは、直接対面したクリリンが
「(できるぞあいつ・・・。他のナメック星人と比べてあいつだけやたらパワーを感じる・・・・・・)」
と判断するだけのかなりのものです。
ベジータが最長老の家を見つけるためには広いナメック星をランダムに飛び回ってある程度の近い距離まで近づく必要があります。
クリリンがデンデに最長老のことを聞かされた場面。
▽クリリン
「い・・・いかん!!フリーザってやつらはスカウターをなくしたがベジータは気を探る能力を身に付けている!!気を探せばそのうち最長老のところに行きついて7個目の・・・最後のドラゴンボールも奪われてしまう!!」
ここからも、それが伺えるように思います。
−2−
ベジータの気を探る能力について、もう少し細かく見ていきます。
クリリンが悟飯を連れて最長老の元へと向かっていく場面。
『悟飯の潜在し眠っている力を引き出してもらうためクリリンの先導のもと最長老の家に向かってふたりは飛んでいた。ベジータに悟られないよう慎重に気を抑えながら・・・・・・』
クリリン「くそ〜〜。こんなスピードじゃ着くまでにかなりの時間がかっちまいそうだ・・・。でもこれ以上の気を使えばまちがいなくベジータのやろうに見つかっちまうしな・・・」
−中略−
『そのベジータはフリーザから奪ったドラゴンボールを隠した場所にもどっていた・・・・・・』
ベジータ「ちくしょう・・・・・・・・・。あのガキの持っていた機械が本当にもしドラゴンボールを探し出せるものだとしたら隠してもムダなわけか・・・・・・。うかつにここを離れるわけにはいかんぞ・・・・・・」
−中略−
『ベジータは休息をとりながらもクリリンや悟飯たちの気を探った』
―中略―
[4日ほど経過して・・・]
[地面に座りながら食事をとるクリリンと悟飯]
悟飯「も・・・もう4日近くになりますけどまだ遠いんですか?」
クリリン「もうちょっとあるな・・・。くそ〜〜。最長老さん死んじまうぜ・・・」
「おもいきってペースを上げてみるか!ここまで遠くにくればあいつにもわかんねえよ。ぜったい」
悟飯「そ・・・そうですよね。もうすぐおとうさんが来てくれるころですし・・・」
クリリン「よし!!決めた決めた!」
「それっ!!!」
[飛び立つクリリンと悟飯]
クリリン「この調子ならあと1時間もありゃ着くぜ!!」
[ベジータのいる地点]
ベジータ「!!」
[立ち上がるベジータ]
『クリリンたちの考えはあまかった!天才戦士ベジータは精神を集中し、感覚を研ぎ澄ませて待っていたのである・・・!』
ベジータ「(ニ・・・)ついに見つけたぞ・・・・・・!!」
そして追跡するベジータが最長老の家の目前でクリリンの前に立ちはだかった場面。
クリリン「よ・・・よくオレたちを発見できたな」
ベジータ「あたりまえだ。きさまらとはできがちがうんだ」
この場面から気を探る能力精度は、「ベジータ>クリリン・悟飯」と考えることができます。
おそらくベジータの気を探る能力精度がクリリンや悟飯くらいだったら、ペースを上げて最長老の元へ飛行する2人の気をとらえることができなかったと考えていいように思う。
このように一定の強い気といえるものであっても、その気を遠距離からとらえるためにはそれなりにレベルが高い気を探る能力精度が求められます。
−3−
次にクリリンの気を探る能力制度について見ていきます。
クリリンが最長老の家に向かうのにデンデの案内を必要としたのは、クリリンの気を探る能力では最長老やネイルの居場所をとらえることができないからです。
さらにナメック星に到着して1日が経過し、クリリンが最長老の元へと飛び立ってかなりの時間が経過したころ・・・
[岩山にうつかって2人で睡眠をとっている]
[目を覚ますクリリン]
クリリン「お・・・おいっ 起きろよっ!!デンデ!!起きろって!!おまえが案内してくれなきゃ最長老のとこにいけねえじゃねえか!!」
この時点でクリリンはかなり最長老の家まで近づいたところにきていますが、それでも最長老やネイルの気をとらえることはできません。
クリリンの気を探る能力がベジータ以下という点から考えても妥当な内容といえます。
−4−
次にスカウターで最長老の家をとらえるケースを見ていきます。
フリーザがスカウターで最長老の居場所(家)を発見した場面。
「ポイント8829401をごらんなさい・・・!!あきらかにナメック星人だと思われる反応がふたつ・・・。そしてそのポイントに近づいている反応がもうひとつ・・・」
(※最長老とデンデがいる地点にネイルが近づいている状況を指す)
スカウターなら最長老の家を見つけるのに一発です。
つまりもしベジータやクリリンがスカウターを持っていたら最長老の家を苦労せずに見つけることができたことになります。
またスカウターがはるか遠くのデンデの反応(最長老の横で立っているだけ)をもとらえてしまうことからすると、最長老の家に向かってゆっくりと飛ぶクリリンと悟飯もスカウターなら見つかってしまうと考えられるように思う。
つまり悟飯とクリリンがスピードを抑えながらとはいえ最長老の家に飛んでいくことができたのは、ベジータがスカウターを壊していたおかげと考えられます。
よってベジータがスカウターを壊してしまったのは実は大きな欠陥行動だったということになります。
これはベジータの調子に乗る性格がそうさせてしまったものと思う。
−5−
ラディッツがカメハウスに接近してきた場面を見ていきます。
悟空「!!」
[空を見上げる悟空]
クリリン「な・・・なんだ!?どうしたんだ?悟空・・・」
悟空「な・・・なにかこっちにやってくる!なにか・・・・・・・・・!!」
クリリン「え・・・・・・?なにかくるって?」
ブルマ「ヤムチャかしら・・・」
(亀仙人もクリリンと一緒にボーッと空をながめている)
悟空「す・・・すげえ・・・すげえパワーを感じる・・・・・・!!!な・・・なんだってんだ・・・・・・・・・!?」
「きたっ!!!!」
[ラディッツがカメハウスに降り立つ]
この場面から、この時の悟空は気を探る能力を修得していることが確認できます。
しかしラディッツが悟飯をさらい、悟空が亀仙人やクリリンと一緒にそれを取り返しにいこうとする場面。
(ピッコロが現われる直前)
悟空「よし・・・!こっちから行って奇襲をかけよう!まさかくると思ってねえから油断してるはずだ!」
亀仙人「え!? し・・・しかしどこにいるのかわからんじゃろ・・・」
悟空「ブルマ!ドラゴンレーダー持ってるか!?」
ブルマ「そうか!!!悟飯くんのぼうしのてっぺんの飾り、ドラゴンボールだったわね!!!」
《ピッ ピッ》
[みんなでドラゴンレーダーの画面を見る]
ブルマ「これよこれ!!ものすごいスピードで移動してるもん!!」
亀仙人「どこに行くつもりじゃろう・・・・・・」
悟空「とまった!!!」
ブルマ「よかった!!宇宙じゃなくて地球にいるわ!!!」
悟空「よ〜〜し!!行くぞ!!イチかバチかだ!!」
[この直後にピッコロが現われる]
この時の悟空はラディッツのいる場所を知るのにドラゴンレーダーを頼りにしています。
ドラゴンレーダーをなしにラディッツの居場所を知る術はありません。
これはラディッツが悟空の気を探る能力の射程圏外に行ってしまったからと考えられるように思う。
もしこの時に悟空がスカウターを持っていたらドラゴンレーダーがなくてもラディッツの居場所を知る事はできたはずです。
(ラディッツが悟空やピッコロを探し当てたように・・)
つまりこの時点の悟空の気を探る能力とはスカウターの代わりとして活用できるほどの精密度ではないと考えられます。
後にセル編で悟空が地球から界王星に瞬間移動してそこからナメック星に瞬間移動した場面。
ブウ編で天界からカブセルコーポレーションにいるブルマの気をとらえて瞬間移動した場面。
これは悟空の気を探る能力の精密度が大幅に向上したからと考えられるように思う。
「セル編悟空の気を探る能力の精密度>スカウターの居場所探索機能の精密度>ラディッツ編悟空の気を探る能力の精密度」
気を探る能力があればスカウターは不要であるという考え方が適応できるのは、気を探る能力の精密度が一定以上に到達している場合だけと考えられます。
−6−
スカウターの居場所探索機能よりも劣る気を探る能力というのも存在します。
悟飯が第25回天下一武道会の参加を決めて悟空の復活のことも含めて仲間に知らせまわっている場面。
▽悟飯
「天津飯さんはどこにいるか分からないからなあ・・・。ヤムチャさんにはブルマさんから連絡行くと思うし・・・」
これは悟飯の気を探る能力がスカウターよりも劣るからと考えられます。
もしこの時に悟飯がスカウターを持っていたら天津飯を見つけることができたと考えていいように思う。
(カメハウスでブルマがスカウターを使って天津飯を発見した時のように・・)。
次に悟空・ピッコロ・天津飯が19号・20号との決戦の場の平原に降り立ち、それを悟飯とクリリンとヤムチャが追っていく場面。
ヤムチャ「まずいぞ!!みんなまだ闘っていないと見えて気を抑えている・・・!これじゃどこにいるのかわからん!!」
クリリン「どこだ!?どこだよーー!!」
(この後に悟空が超サイヤ人に変身したことで、その場へと向かっていくことが可能となる)
これも気を探る能力の精密度が低い者たちの特徴で、精密度が高い者なら見つけることも可能と考えていいように思う。
気を探る能力はあってもスカウターを持っていた方が都合がいいというケースも存在するということです。
悟空が元気玉でチビブウを倒した場面。
悟飯「ど・・・どうですか?」
ピッコロ「・・・うむ。どうやらうまくやったようだ・・・。魔人ブウの気は完全に消滅した・・・」
このように気を探る能力の射程距離には個人差というものが存在します。
−7−
次にセルゲーム前に悟空がナメック星人に新しい神様になってもらおうと新ナメック星探しを決断した場面を見ていきます。
ピッコロ「しかし悟空。どうやって来てもらうんだ?どこの星に行ったのかもわからんのだぞ。時間がかかりすぎてしまう・・・・・・」
悟空「なーーーに言ってんだ!オラには瞬間移動があるじゃねえか!ピッコロとよく似た気を探せばそこがナメック星人のいる星だ!」
ピッコロ「そ・・・そんなに遠くの気が探れるのか!?たぶんな!そうとう遠くじゃなきゃだいじょうぶだと思う。
さっそくやってみる。ちょっと静かにしててくれ・・・」
[瞬間移動を試みる悟空]
悟空「わりい。ダメだった・・・。とうしよう」
[あ然とするピッコロ・トランクス・ミスターポポ]
悟空「そっ そうだ!!界王様のところからならなんとか探せるかもしれねえぞっ!!
え〜〜〜っと・・・・・・・・・界王さま 界王さま・・・・・・。
見つけた!!」
[瞬間移動で消える悟空]
トランクス「う・・・うまく行くでしょうか・・・・・・・・・」
ピッコロ「あ・・・あいつはたよりになるのかならんのだかわからん・・・」
そして界王様に事情を説明する悟空。
悟空「・・・・・・てわけなんだ。だから界王様がナメック星人のいる星わかんねえかなと・・・・・・。(中略)
ナメック星人のいる星の方向だけでもわかると助かるんだけどな」
そして界王様がナメック星の場所を見つけ、再度 瞬間移動を試みる悟空。
悟空「遠くても方角さえわかればなんとか気をとらえられるかもしれねえ」
[瞬間移動を試みる悟空]
界王様「すっごいのう。瞬間移動か!!いったいいつのまにそんなことが・・・。
そうか!わかったぞ。ヤードラット星人に教えてもらったな!なるほど〜。それにしても便利だよなー」
悟空「・・・・・・・・・・・・・・・。静かにしてくれよ〜〜」
界王様「ふん。さっきのお返しじゃ」
悟空「! やった。この気だ!!見つけたぞ!!」
[ナメック星へと瞬間移動する悟空]
この場面から、気を探る能力の射程距離とは相手のいる場所(方角)を知ることで伸びるものだと考えられます。
また地球からナメック星への瞬間移動を試みた場面。
▽悟空
「さっそくやってみる。ちょっと静かにしててくれ・・・」
そして界王星からナメック星への瞬間移動を試みている途中に界王様がべちゃくちゃとしゃべっていた場面。
▽悟空
「・・・・・・・・・・・・・・・。静かにしてくれよ〜〜」
この場面から、気をとらえる難易度が高いケースでは、かなり集中力を研ぎ澄ませる必要があると考えられます。
一言で気を探る能力といっても、距離によって難易度は大きく変化するというのが、ここでの結論です。
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